住宅ローンと賃貸住宅ローンのちがいは何か?

「超低金利時代」と言われて久しいですが、どの程度低いのでしょうか?

また、そもそも金利とはどのように決まるのでしょうか?今回は、賃貸住宅ローン(投資物件用のローン)を中心に、不動産投資におけるローン金利について考えたいと思います。

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なぜ、住宅ローン低金利が続くのか?

自民党政権は、民主党から政権を奪い返し、2013年に入ると経済成長のために投資を促す戦略=アベノミクスと呼ばれる経済政策を行い、それに呼応するように日銀は金融緩和政策を始めました。こうした流れの中で、2013年春以降、貸出金利は低下し始めました。

少し前まで(新型コロナウイルスによる影響前)は、景気回復、株価値上がり、と本来は住宅ローン金利が上昇してもよさそうな材料がそろっていましたが、基準となる政策金利の引き上げを日銀が行っていませんでした。低金利をキープすることによって国民の購買力、投資意欲を促進し、経済を循環(発展)させ、税収入を増やそうという狙いがあったからです。

そんなさなかに、新型コロナウイルスにより大きく景気悪化懸念が進行してます。このような背景から、「金利上昇の見込みはしばらくない」、と言っていい状況です。

賃貸住宅ローンと住宅ローンの違いを理解する

不動産投資においては、ほとんどの方が融資により資金調達を行います。また、その借入金額は数千万円以上と多額です。

たとえ今は低金利でも、変動金利で借りているとするならば、将来的に金利が急上昇してしまったら、収支計画は大きく狂ってしまいます。

たとえば、賃貸住宅を建設するための一般的な銀行ローンは、賃貸住宅ローン、または、アパートローンと呼ばれており、その金利は、(自分が住むための)住宅ローンに比べて、0.5~1%程度高めに設定されていることが多いようです。また、借りる人にフォーカスして(職業や年収)返済力や信用力を中心に審査する住宅ローンと違い、賃貸住宅ローンは賃貸住宅事業自体の安全性審査も加わります。

一般的にローンの返済原資が、住宅ローンは借りる人の収入、賃貸住宅ローンは賃料収入と、そもそも異なるからです。

各銀行が提供している賃貸住宅用ローン(アパートローン)金利は、公には2%台の半ばとなっていますが、ハウスメーカーなどと提携したローン(提携ローン)では、それよりも低い金利が提供されているようです。

そもそも金利とはどのように決まるのか

ローン金利は、おおざっぱに言うと、変動金利は短期プライムレート、固定金利は長期プライムレートに金融機関のリスク相当分と利益分の金利を上乗せして決まります。

まず、変動金利は融資期間中、銀行の基準金利が変化するごとに上下する金利を言いますが、その金利は各金融機関が「短期プライムレート」を基準にして、一般的には半年ごとに利率の見直しを行っているようです(もちろん、その他の要因もあります)。

短期プライムレートとは、銀行が企業に融資する上で、業績面で好調な優良企業に適用する最も優遇された金利のうち、1年以内の短期間で貸し出す際の金利のことを言います。その短期プライムレートは、金融機関同士がお金を貸し借りする際に適用される「市中金利」に連動します。さらに、その市中金利をコントロールしているのが、日本銀行が設定する短期金利「政策金利」です。

つまり、住宅ローンの変動金利は、一般的に日銀の政策に大きく影響されるというわけです。

一方、固定金利は、1年、3年、5年、10年全期間固定など定められた一定の期間中、利率が固定されている金利です。

住宅ローン固定金利は長期金利(≒長期プライムレート)の影響を受け、その長期金利は、今後の長期間にわたるインフレ、デフレや短期の金利に関する予想などに大きく左右されますが、一般的には主に新発10年物国債の影響を受けると言われています。なお、賃貸住宅ローンの金利、投資不動産のローン金利は、実は同じ条件でも金融機関によって金利に大きな差が出ることが散見されます。金利が1%変わるだけで、返済利息の金額の差は大きくなるため、しっかりと情報を集めて、それらを見極めた上で、金融機関を決定するようにしましょう。

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この記事を書いた人

不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長 

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、等を経て現職。全国新聞社、をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間多数。
 
著書:「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社」、「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」 (芙蓉書房出版社) 等11冊。多数の媒体に連載を持つ
公式サイトhttp://yoshizakiseiji.com/

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