Webでの集客をする際に検討したいものの1つがリスティング広告の運用です。広告費さえ払えばある程度短期間で集客ができますが、SEOと比較すると継続的に広告費がかかるというデメリットもあります。
この記事では、法律事務所の集客でリスティング広告を運用する際に知っておきたい基礎知識をご説明します。
リスティング広告とは
リスティング広告とは、検索エンジン(GoogleやYahoo!等)の検索結果にユーザーが検索したキーワードと連動して掲載される広告です。リスティング広告には1. クリック課金制と2. 入札によるオークション制があります。
1.クリック課金制
リスティング広告ではユーザーが検索結果に表示された広告ページをクリックした場合のみ費用が生じます。
2. 入札によるオークション制
広告出稿の際、キーワードごとに「〇〇円までクリック単価を払う」という設定を行い、キーワードごとにオークションを行い、その結果で順位が決定します。
リスティング広告のメリット・デメリット
リスティング広告を運用するメリットは以下のようなものがあります。
1.少額でも運用可能
2.即効性がある
3.検索キーワードの上位に表示できる
4.大規模な集客も可能
少額でも始められますので、新しい分野での集客をする際にも相性がいいですし、時間をかけなくても検索キーワードが上位表示されるので、すぐに集客ができます。また、特定のキーワードで大規模な集客も狙うことができます。
一方で、リスティング広告のデメリットには、以下のようなものがあります。
1.継続的に費用がかかる
2.運用に手間と知識が必要
3.競合の入札によって表示順位が変動する
SEOなどとは違い、運用している限りは一定の費用がかかり続けます。また、費用対効果を上げていくためにキーワードの選定や広告文の設定、ページのABテスト、競合の状況把握など、常に注意を払う手間と知識が必要になってきます。
法律事務所がリスティング広告で注意するべきこと
導入しやすい広告なので、弁護士自身で運用しているケースも多くあると思いますが、下記3点などは特に注意が必要です。
受任につながるキーワードとそうでないものを見極める
どのようなキーワードで検索しているユーザーであれば受任可能性が高いかの仮説を立て、検証していく必要があります。
例えば「離婚 弁護士」と「離婚 弁護士 〇〇駅」では「〇〇駅」が含まれるユーザーの方が既に弁護士に依頼する意思決定をしている可能性が高いのではないかという仮説を立てて、検証していくことで、より広告の費用対効果がよくなっていきます。
表示される順番・クリック単価の設定
クリック単価を抑え、表示される順番が極端に低くなっている場合は受任可能性が下がる可能性があります。既に上位表示されている競合事務所へ複数相談し、断っている・断れている場合があります。
競合の変化
競合の入札しているクリック単価によって問い合わせ数、受任率に大きな影響が出ます。特に複数の分野でリスティング広告を行なっている場合、気が付いたら「費用が消化されていない」「受任率が大きく落ちた」等といったことがおきるリスクが高まります。
まとめ
少額かつ少ないキーワードでの運用であれば、十分な費用対効果を見込める可能性はありますが、大規模になってくると労力をかけて管理していかなければ費用対効果が悪くなるリスクが高まります。
専門業者に委託する場合は広告費の20%程度が手数料と発生することが多いので、月額100万円以上を長期的に運用する計画がある場合は、マーケターの雇用も検討する必要が出来てくると思います。