令和3年の司法試験が近づいてきました。
今年も令和2年度司法試験と同様、コロナウイルスの感染対策を踏まえ司法試験が実施されることが予想されます。
そこで今回は、昨年の司法試験を受験した経験を踏まえ、例年の対応との相違点を説明したいと思います。
入場時の注意点:体温測定がある
入り口付近にサーモグラフィーが設置されており、受験者は一列に並び体温を測定されます。そのため、試験会場入場に10分ほどかかりました。会場には早めに到着することをお勧めいたします。
また、サーモグラフィーで体温が高いと判断された受験者は、別室で再検査が行われることになっていたようですが、サーモグラフィー検査で引っかかった受験者がいたという話は身の回りでは聞いたことがありませんので、詳しいことは不明です。
当日体温が高く再検査を求められていた場合に備え、冷えピタや解熱剤を持参する受験生も多くいました。感染対策の観点からは、このような形で熱を下げることはふさわしくないかもしれませんが、あくまで、気休めとして持参しておくのは良いかもしれません。
試験会場での注意点:消毒・距離感・換気について
入り口付近に消毒液が置かれており、受験者は、お手洗いを含め、入室のたびに消毒を行うことを求められています。
私が受験した会場では、4人掛け程度の長机を2人で使用しました。これについては、例年の受験会場とあまり変わらず、手を伸ばせば隣の受験生に触れられるくらいの距離でした。
また、試験会場は定期的に換気がなされているとのことでしたが、昼食時に換気がなされるのみで、試験中は快適な温度が維持されていました。
試験中の注意点:長時間のマスク着用が息苦しく感じるかも
マスクとフェイスシールドをした試験監督員の指揮のもと試験が実施されます。
私が受験をした会場では、マスクをつけることを拒否し、顎までマスクをずらして受験をする方がおり、監督員から再三注意を受けていた点が記憶に残っています。
また、私自身も、マスクをつけた状況下での試験が長くなり息苦しさを感じたため、適宜鼻を出した状態で受験をしていましたが、監督員から特に注意されることはありませんでした。(他会場においてどのように扱われていたかまでは不明です)
退場時の注意点:20分近く会場で待機することも
退場時は、密を回避するため、フロア・教室ごとに退場の指示がなされました。フロアにより差が出ないように、受験日により退場するフロアの順番が変更されているようで、5分ほどで退場できる日もあれば20分近く会場で待機することもありました。待機時間には、多くの方が翌日の勉強をしていたので、翌試験日の参考書等を持ち込むとよいでしょう。
まとめ
以上、コロナ対応下における司法試験の特徴をご説明しました。昨年とまったく同様のコロナ対応がなされるとは限りませんが、例年とは異なる司法試験の雰囲気を知る機会としていただければ幸いです。