懲戒情報|預かり金の取り扱い|2020年7月号(18)

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自由と正義:2020年7月号

弁護士会:大阪弁護士会

登録番号:2万番台

処分の内容:業務停止3月

処分の理由の要旨:

(1) 被懲戒者は、Aから受任した過払金返還請求事件について、2013年12月20日に、B株式会社と和解を成立させたにもかかわらず、そのことについてAに報告せず、和解書の原本も写しも交付しなかった。また、被懲戒者は、2014年1月28日に上記和解に基づいてB社から20万円を受領したにもかかわらず、Aに報告することなく、Aから説明を求める文書がファックスで送付された際にも返答せず、4年以上の長期間にわたり、預かり金の清算と残金の返還をしなかった。

(2) 被懲戒者は、Cから受任した過払金請求事件について、2015年6月から同年10月にかけて、賃金業者3社との間で和解を成立させる等したが、Cに和解書を交付せず、上記和解等に基づいて受領した合計990万円につき、2年近くにわたり、預かり金の清算と残金の返還をしなかった。

(3) 被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規定第45条、債務整理事件処理の規律を定める規定第17条第2項等に、上記(2)の行為は弁護士職務基本規定第45条及び債務整理事件処理の規律を定める規定第17条第2項に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年2月

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