自由と正義:2022年6月号
弁護士会:第二東京弁護士会
弁護士名:岩本一馬
登録番号:33063
法律事務所名:岩本法律事務所
処分の内容:業務停止1年
処分の理由の要旨:
(1)被懲戒者は、懲戒請求者Aから破産手続開始申立事件を受任し、2017年3月に着手金を受領したが、2018年11月頃、来週破産申立てをすると言った後、2020年3月頃まで懲戒請求者Aからの連絡に応じず、同年6月まで破産手続開始の申立てをしなかった。
(2)被懲戒者は、懲戒請求者B弁護士がCの訴訟代理人として提起した損害賠償等請求訴訟において、合同会社Dらの訴訟代理人として活動していたところ、2019年12月5日の弁論準備手続期日に出頭せず、また、係属裁判所からの次回期日調整のための連絡に対し返答せず、期日呼出状が送達されると期日変更申請書を提出したが、その後も係属裁判所からの連絡に返答しなかった。また、被懲戒者は、その後の弁論準備手続期日にも出頭せず、2020年3月24日に係属裁判所が、被懲戒者が訴訟代理人を辞任する旨の上申書を受領するまで、期日指定を繰り返し行わせ、期日呼出状を受領しようとしなかった。
(3)被懲戒者は、上記(2)の訴訟において、代理人となっていた被告の一人であるEに直接連絡を取ったことがなく、その意思を確認しないまま訴訟追行した。また、被懲戒者は、D社らとの関係では、2019年8月の期日以降2020年5月まで、被懲戒者に連絡を取ることができない状況にし、また、同年3月の辞任の連絡もしなかった。
(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第5条、第6条及び第35条に、上記(2)の行為は同規定第5条、第6条及び第76条に、上記(3)の行為は同規定第5条、第6条、第36条、第44条及び第74条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
処分が効力を生じた日:2022年1月