懲戒情報|妥当でない弁護士報酬・預り金品の取り扱い|2022年7月号(8)

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自由と正義:2022年7月号

弁護士会:山口県弁護士会

弁護士名:沖田哲義

登録番号:14618

法律事務所名:弁護士法人関門総合法律事務所

処分の内容:業務停止6月

処分の理由の要旨:

(1)被懲戒者は、2017112日にAから債権差押命令申立事件等を受任したところ、取り立てた金額が金3000万円を超える部分全てを報酬とする旨合意していたことを確認する旨の条項を記載した2019327日付け及び同年424日付けの合意書案をAに送付し、同年327日当時確定していた8066000円及びその後第三債務者であるB株式会社からの送金があるたびに増えていき最大で86134000円に達する報酬を提示した。

(2)被懲戒者は、上記(1)2通の合意書案を一方的にAに送付して署名押印を求め、上記(1)の報酬合意が成立していることを認めさせようとした。また、被懲戒者は、事件の処理の結果につきAに説明をし報酬についての協議をすることなく、取立金の中から被懲戒者が上記報酬合意に基づくAの取り分と主張する3000万円だけを一方的にAに送金し、紛議調停が成立するまで残余の取立金の精算に応じなかった。

(3)被懲戒者は、被懲戒者の預り金口座にB社から送金されAのために保管していた預り金について、2018829日から202032日までの間15回にわたり合計48015216円をAに引き渡す以外の目的でAに無断で引き出して流用した。

(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士の報酬に関する規定第2条及び弁護士職務基本規定第24条に、上記(3)の行為は預り金等の取扱いに関する規定第2条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2022年2月

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