開業時の顧問先数について

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開業時の顧問先の数について、20社から月額5万円で100万円を一つの基準とすべきという記事を掲載させていただいたところ、多くの反響をいただきました。

目次

独立開業における20社100万円説への反響

多くは以下のように否定的な、現実的ではないといったご指摘のコメントをいただいています。

他方で、やや肯定的とも思われる投稿も以下のようにいただいています。

その後、弁護士学園のtwitterアカウントでアンケートを取とらせていただいたところ、開業された133名の弁護士の方から回答を得ることができました。

アンケート結果によれば、61%の方が、開業時に顧問先が0社だったということになります。

他方で顧問先が11社以上の方は8%しかいないという結果になりました。

独立開業における20社100万円説を提唱いただいた弁護士の方からのコメント

ここで、独立開業における20社100万円説を提唱いただいた弁護士の方に、あらためてコメントをいただきました。

私が月額5万円の顧問先を20社、合計100万円の売り上げを安定させてから独立すべきと唱えたことは間違いありません。

今でもそう思います。

むしろ、顧問先0件で独立した人に聞きたいです。

無計画すぎませんか?

事務員の生活に責任を持てますか?

家賃払えますか?

とにかくいろいろ心配じゃないですか?

30年前であれば、弁護士の数が少ないので、黙っていても紹介の紹介の紹介、というような形で事件が回ってきたと思います。

今は弁護士の数が増えただけではなく、2000年に広告が解禁されたことも大きく影響すると思います。

以前は弁護士の知り合いがいない人は、知り合いの知り合いなどの弁護士に相談していたのです。

しかし、今は、弁護士の知り合いがいない人は、ネットで広告競争力のあるアディーレやベリーベストに相談にいってしまうでしょう。

開業早々に小規模な広告を出してみても、案件は来ません。

以前は弁護士ドットコムに月3~5万円を払えば食えていた、というのが今は無理だということは共通理解でしょう。

月に数十万円の広告費を支払っても、なかなか集客がうまくいかない時代になりました。

月に数百万、数千万円支払っている事務所の広告に勝てないのです。

案件が少なければ、国選・法テラスでも取りに行かざるを得ないということになります。

他の事務所は断るような厳しい事件や、難のある依頼者の事件も受けなければなりません。

結果として、疲弊して独立なんてやめておけばよかったということになるのです。

事務所の固定費約60万円を支払いつつ、自身の生活費や、今後スケールさせるための広告費と生活費を考えると、やはり月100万円の安定収入が必要でしょう。

譲歩するとしたら、地方によっては固定費を圧縮して40~50万円にすることはできると思います。

そうすれば、顧問先の数は20社ではなく、16社程度でもいいかもしれません。

また、月に1件はスポットで単価50万円の案件が見込めるとします。

そうすれば顧問先は10件程度でもいいかもしれません。

いずれにせよ、国選・法テラス、他の事務所で断られるような案件や依頼者と付き合わずに安定した基盤を築くこと、その安定した基盤を元に事務所をスケールさせていくことを考えていただきたいと思います。

顧問先の獲得、無理だと言っても始まりません。

まずは動くことからしてみてください。

3か月に1社とれば、1年で4件、5年で20社になります。

頑張りましょう。

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