懲戒情報|上訴期限、説明義務|2020年7月号(17)

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自由と正義:2020年7月号

弁護士会:東京弁護士会

登録番号:3万番台

処分の内容:業務停止1月

処分の理由の要旨:

(1) 被懲戒者は、A弁護士と共に懲戒請求者の代理人として労働災害補償保険の申請を行い、2015年5月20日に不支給の決定がなされたにもかかわらず、懲戒請求者に対し、審査請求ができることは伝えたものの、審査請求をすること又はしないことの得失、審査請求の可能な期間を含む審査請求の手続等を十分に説明せず、また、審査請求をするか否かについての懲戒請求者の意向を確認しなかった。

    被懲戒者は、実際には上記不支給の決定に対し審査請求を行っておらず、したがってその取下げも行っていないにもかかわらず、2017年4月、具体的な日付が記載された労働保険審査請求書や労働保険審査請求取下書をPDFファイルの形式で電子メールにより送信する等して、審査請求及びその取下げを行ったという事実に反する説明を懲戒請求者に対して行った。

(2) 被懲戒者は、2017年2月7日、A弁護士と共に懲戒請求者から損害賠償請求訴訟の上告審での訴訟追行を受任したが、上記理由書及び上告受理申立理由書の提出期限を徒過し、その結果、かかる期限の徒過を理由に上告及び上告受理申立ては却下された。

(3) 被懲戒者の上記行為は、いずれも弁護士職務基本規定第5条に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年2月

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