懲戒情報|預かり金の取り扱い|2020年8月号(6)

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自由と正義:2020年8月号

弁護士会:大阪弁護士会

登録番号:1万番台

処分の内容:除名

処分の理由の要旨:

(1) 被懲戒者は、懲戒請求者Aから残業代請求事件を受任して、2014年6月16日に訴訟を提起したが、懲戒請求者Aに進捗状況についての報告等を行わず、また、2015年12月21日、それまでの経緯の報告や協議を行うことなく裁判上の和解を成立させ、これを懲戒請求者Aに報告せず、さらに、解決金として受領した273万0308円を懲戒請求者Aに渡さなかった。

(2) 被懲戒者は、懲戒請求者Bから残業代請求事件を受任して、2017年11月9日に訴訟を提起したところ、2018年2月1日頃、懲戒請求者Bから、700から800万円程度支払ってもらえるのであれば和解に応じてもよいと伝えられていたにもかかわらず、同年4月27日、懲戒請求者Bに無断で和解金を400万円とする等の裁判上の和解を成立させ、これを懲戒請求者Bに報告せず、上記和解金を着服し、また、同年10月11日、懲戒請求者Bとの間で、被懲戒者が懲戒請求者Bに対して解決金として総額700万円を支払うこと等を内容とする合意書を作成したにもかかわらず、同日に100万円を支払ったのみで、残金600万円については支払を行わなかった。

(3) 被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規定第22条、第36条、第44条、第45条等に、上記(2)の行為は同規定第36条、第44条等に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年3月

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