懲戒情報|品位を害する交渉・主張|2020年9月号(4)

  • URLをコピーしました!

自由と正義:2020年9月号

弁護士会:東京弁護士会

登録番号:4万番台

処分の内容:戒告

処分の理由の要旨:

 被懲戒者は、株式会社Aが経営していた飲食店についての株式会社Bへの事業継承を目的とするA社とB社の吸収合併契約に関する交渉についてA社の代理人であったところ、上記飲食店の経営権をめぐり紛争が存在しているにもかかわらず、2017年6月15日、営業時間前に上記飲食店を訪問し、B社と雇用契約を締結していると考えられる従業員らに対し、その経営権が断定的にA社にあることを前提としてA社との雇用契約締結を短期間に迫ったり、B社からA社への転籍を促したり、B社に所有権があると認められるタイムカードの持ち帰りが問題ないと断言する内容を記載した書面を交付する等した。また、被懲戒者は、上記飲食店の経営権が少なくともその当時はB社にあり、その事実上の占有が排除されていたとは認められず、かつ、B社から上記飲食店の従業員らに対しその飲食店内の動産類についての処分権限が付与されていた事実は認められないにもかかわらず、同日、上記飲食店内にあった領収書、請求書等の書類をB社の許可なく持ち出した。

 被懲戒者の上記行為は、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年3月

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
弁護士が語る

/のリアル

無料登録して頂いた方に全てをお話ししています

目次