懲戒情報|預り金の取り扱い、委任契約書作成義務、利益相反|2020年11月号(5)

自由と正義:2020年11月号

弁護士会:東京弁護士会

弁護士名:吉澤雅子

登録番号:14200

法律事務所名:吉澤法律事務所

処分の内容:業務停止3月

処分の理由の要旨:

(1) 被懲戒者は、2001年12月21日、Aの成年後見人に選任され、Aの財産と既に相続が生じていたAの夫であったBの相続財産について、相互に混交しないよう管理する基礎的義務を負い、また、Bの相続財産のうちA以外の相続人の所有に帰する財産に相当する財産を保全する等して、相続人らにいつでも配当できる準備等をしておく必要があったにもかかわらず、Bの相続財産を精査して適切にAとBの財産を管理することをせず、また、A以外の相続人の取得分の相続財産等を別途保管して適正に保全せず、さらに、2013年7月10日にAが死亡して成年後見業務が終了した時点で、A以外の相続人との間でBの相続財産を清算等しなかった。

(2) 被懲戒者は、Aが死亡した後、AとBの各財産権について遺産分割を受任し、相続人全員の代理人であったところ、相続関係処理の方針をめぐって相続人間に意見の対立があり、遅くともCから代理人を解任された2017年1月20日、またDから代理人を解任された同月25日の段階で共同相続人間の利益相反が顕在化したにもかかわらず、全相続人の代理人を辞任しなかった。

(3) 被懲戒者は、上記(2)の遺産分割に関し、C及びDとの間で委任契約を締結する際、委任契約書を作成しなかった。

(4) 被懲戒者は、上記(2)の遺産分割に関し、C及びDから委任契約を解除され、代理人の地位を失ったにもかかわらず、Cらが返還を求めた資料を返還しなかった。

(5) 被懲戒者の上記(3)の行為は弁護士職務基本規程第30条に、上記(4)の行為は同規定第45条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年4月

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この記事を書いた人

日本弁護士連合会に登録している約4万2000人(2020年10月現在)の弁護士を中心に、法律事務所職員、司法修習生へ、法律事務所の経営や集客、仕事術に関するお役立ち情報と、弁護士の資産形成、業界情報などについての情報発信を行っています。

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