懲戒情報|委任契約書作成義務、説明義務、事件放置、預り金品の取り扱い|2022年4月号(1)

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自由と正義:2022年4月号

弁護士会:大阪弁護士会

弁護士名:中井光

登録番号:24252

法律事務所名:土佐堀法律事務所

処分の内容:戒告

処分の理由の要旨:

(1)被懲戒者は、20183月、法テラスを利用することを前提に、懲戒請求者から元夫に対する財産分与及び年金分割の調停申立事件を受任したが、懲戒請求者から法テラスの申込みに必要な資料等を徴求して審査を受け、援助決定の内容に従った代理援助契約書を作成できるようにすべきところ、これを怠り、委任契約書を作成しなかった。

(2)被懲戒者は、上記(1)の事件につき、調停の申立てをしていないにもかかわらず、懲戒請求者からの問合せに対して、調停を申し立てたことを前提とした事実とは異なる説明をした。

(3)被懲戒者は、上記(1)の事件につき、201810月頃以降、2019524日に懲戒請求者から委任契約を解除されるまでの間、事件処理をせずに放置した。

(4)被懲戒者は、上記(1)の事件につき、戒請求者から委任契約を解除され、預金通帳数冊、戸籍謄本、住民票、年金分割のための情報通知書など懲戒請求者から預かった資料等の返還を求められたにもかかわらず、その返還をしなかった。

(5)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第30条第1項に、上記(2)の行為は同規程第36条に、上記(3)の行為は同規程第35条に、上記(4)の行為は同規程第45条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2021年7月

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