懲戒情報|委任契約書作成義務、説明義務、預り金品の取り扱い|2022年4月号(7)

自由と正義:2022年4月号

弁護士会:第二東京弁護士会

弁護士名:猪野雅彦

登録番号:28946

法律事務所名:RING法律事務所

処分の内容:業務停止10月

処分の理由の要旨:

(1)被懲戒者は、20184月頃、懲戒請求者がAから貸金返還等の請求を受けた事件につき、懲戒請求者から交渉及び訴訟を受任するに当たり委任契約書を作成しなかった。

(2)被懲戒者は、上記(1)の事件につき、Aの請求を認容する判決が言い渡され、2018102日、判決正本が被懲戒者の事務所に送達されたにもかかわらず、上記判決の言渡し及びその内容を控訴期間内に懲戒請求者に報告しなかった。

(3)被懲戒者は、上記(1)の事件に関し、Aに対する弁済費用として懲戒請求者から合計20万円を預かったが、その保管を事務員に任せきりにし、保管状況すら把握せず、懲戒請求者との委任契約が終了したにもかかわらずこれを返還しなかった。

(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第30条第1項に、上記(2)の行為は同規程第36条及び第44条に、上記(3)の行為は同規程第38条及び第45条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2021年11月

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この記事を書いた人

日本弁護士連合会に登録している約4万2000人(2020年10月現在)の弁護士を中心に、法律事務所職員、司法修習生へ、法律事務所の経営や集客、仕事術に関するお役立ち情報と、弁護士の資産形成、業界情報などについての情報発信を行っています。

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