懲戒情報|預り金品の取り扱い、妥当でない弁護士報酬|2022年8月号(6)

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自由と正義:2022年8月号

弁護士会:東京弁護士会

弁護士名:藤ヶ崎隆久

登録番号:23569

法律事務所名:藤ヶ崎法律事務所

処分の内容:業務停止2月

処分の理由の要旨:

(1)被懲戒者は、2016126日、懲戒請求者から、配偶者であるAを相手方とする離婚及び婚姻費用事件を受任し、2018228日、離婚給付の頭金として公正証書作成時にAに交付するため被懲戒者の預り金口座に330万円の送金を受け、同年31日に170万円を、同月22日に200万円を引き出し、そのうち330万円につき、公正証書作成のめどが立たなくなった同年4月以後も、預り金口座で保管しなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者から、2019212日に上記(1)の事件の代理人を解任され、上記(1)の預り金の返還を求められたが、これに応じなかった。

(3)被懲戒者は、懲戒請求者との間で、上記(1)の事件の委任契約書により弁護士報酬を定額とするとの合意がなされていたところ、弁護士報酬についての説明や協議をしなかったにもかかわらず、懲戒請求者を相手方とする紛議調停の期日において、上記委任契約を上回る報酬を提示した。

(4)被懲戒者は、上記(3)の弁護士報酬の提示において、Aが請求していない金額を基に過大な経済的利益によって報酬を算出した。

(5)被懲戒者の上記(1)の行為は所属弁護士会の預り金等の取扱いに関する会規第4条第2項に、上記(2)の行為は弁護士職務基本規程第45条に、上記(3)及び(4)の行為は同規定第29条及び第30条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2022年2月

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