懲戒速報|信義誠実、品位を害する交渉・主張|2021年3月号(10)

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自由と正義:2021年3月号

弁護士会:福井弁護士会

弁護士名: 藤井健夫

登録番号:16471

法律事務所名:藤井法律事務所

処分の内容:戒告

処分の理由の要旨:

 被懲戒者は201866日にAの代理人として懲戒請求者らを被告として提起した遺留分減殺請求訴訟において、これに先立って被懲戒者がAの代理人として申し立てた懲戒請求者に対する遺留分減殺請求調停の申立日が、遺留分減殺請求権の消滅時効が完成する同年312日の経過より前であったか否かが争点とされたところ、事実は同年22日に懲戒請求者を除いた2名のみを相手方として遺留分減殺請求調停を申し立て、同年314日以後に懲戒請求者を調停の相手方に追加した調停申立書を裁判所に提出したにもかかわらず、訴状及び準備書面に、申立日は同年22日であったとか、同年22日の直後に裁判所に口頭申告したと記載する等、弁護士自らが裁判所に対して行った行為の時期内容が争点となっている中で、自らの行為につき事実でないことを知りながら殊更に虚偽の主張を繰り返した。

 被懲戒者の上記行為は、弁護士職務基本規程第5条等に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年10月

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