懲戒情報|事件放置・説明義務・委任契約書作成義務|2021年1月号(15)

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自由と正義:2021年1月号

弁護士会:大阪弁護士会

弁護士名:下川和男 

登録番号:23726

法律事務所名:記載なし 

処分の内容:戒告

処分の理由の要旨:

(1) 被懲戒者は、201536日付けで、懲戒請求者からA労働基準監督署長に対する遺族補償請求等を受任するに際し、委任契約書の受任弁護士欄に、被懲戒者とともに他の弁護士を表示しながら受任弁護士代表として被懲戒者のみ記名押印し、そもそも受任弁護士が誰であるかについて明確な説明を行わず、預かり実費10万円の使途についても具体的な説明を行わず、その後、複数回にわたって実費、反訳作業等の名目で合計42万円を受領するに際し、その使途や作業の必要性等具体的な説明を行わず、さらに実費預り金をいかなる支払に充てたのかの具体的な説明を行わなかった。また、被懲戒者は、2018417日に提起したA労働基準監督署長の不支給決定の取消請求訴訟を受任するに際して、新たな委任契約書を作成しておらず、費用としてどのくらいかかるのかについて説明をしなかった。

(2) 被懲戒者は、上記(1)の訴訟を提起したことを懲戒請求者に連絡した後、裁判所の期日に出頭せず、懲戒請求者に報告及び連絡をしなかった。

(3) 被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項、第30条第1項及び第36条に、上記(2)の行為は同規定第21条及び第36条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

処分が効力を生じた日:2020年9月

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