現在、法律界では、とある動画が大きな話題になっています。
事件の発端は、平成30年に横浜で発生した無免許運転による死亡事故でした。この事件に関して、刑事弁護にも積極的に取り組んでいた江口大和さん(元弁護士)が、車の所有者を秘匿するために運転手に虚偽の供述をさせたとして、横浜地検特別刑事部の独自捜査により犯人隠避教唆罪で逮捕・起訴されました。
横浜地裁は、江口さんに対して懲役2年(執行猶予5年)の有罪判決を下し、去年の8月に上告が棄却され、判決は確定しました。この事件の間、江口さんは終始無罪を主張しつつ、取調中も黙秘の意思を冒頭で表明した上で、黙秘権を行使していました。
しかし、検察の取調べは合計21日間・約56時間にわたって継続されました。
これについて、現在、江口さんが原告となって、この取調べの違法を主張した国賠訴訟が提起されています。
この国賠訴訟の証拠として、取調べの録音録画による映像が法廷で流され、同じ映像が江口さんの弁護団によってYouTubeで公開されたことで、大きな話題となっているのです。
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YouTubeでの動画の公開にあたっても、目的外使用禁止との関係で多大な苦労があったようですが、当時の横浜地検特別刑事部の担当検事による取調べの様子がそのまま公開されたことで、多数のメディアに取り上げられ、各所で議論が巻き起こっています。
さて、本記事では、この取調べを担当した検事である川村政史検事について、その経歴をざっくりと調査していきたいと思います。川村検事の経歴に興味がある方は、ぜひこの記事を読んでいただけると幸いです。
※本記事の情報は公式のものではなく、あくまで独自の調査によるものであり、その正確性を担保するものではありません。
川村検事の経歴
川村政史検事は、2000(平成12)年に旧司法試験に合格され、当時は1年半あった第55期の司法修習を終えられてから、2002(平成14)年10月7日に検事に任官されています。
平成12年度の司法試験合格までは、平成9年度頃から3回前後にわたって司法試験を受験されていたようです。なお、大学等はわかっていません。
検事としての経歴は以下の表の通りです。
平成14年10月7日 | 東京地検検事 |
平成15年4月1日 | 名古屋地検検事 |
平成16年4月1日 | 釧路地検帯広支部検事 |
平成18年4月1日 | 東京地検検事 |
平成19年4月1日 | 千葉地検検事 |
平成20年4月1日 | 札幌地検苫小牧支部長 |
平成22年4月1日 | 東京地検検事 |
平成24年4月1日 | 法務省大臣官房行政訟務課付 法務省大臣官房財産訟務管理官付 |
平成27年4月10日 | 法務省訟務局付 |
平成28年4月1日 | 福島地検検事(三席検事) |
平成30年4月1日 | 横浜地検検事 |
令和2年7月1日 | 東京地検検事 |
令和4年4月1日 | 大阪地検検事 |
20年以上のキャリアがあり、主として全国各地の現場を渡り歩きながら、三席検事も経験されているため、取調べなどの捜査の経験も豊富な検事であると推測できそうです。
まとめ
以上、今話題の動画で取り上げられている取調べの担当検事である川村政史検事の経歴についての調査でした。
本件の国賠訴訟の今後の展開にも引き続き注目していきましょう。