【令和6年度版】司法修習のすゝめ〜修習地選び編〜

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令和五年度司法試験に合格された皆様、この度は本当におめでとうございます🎉

さて、合格された方の多くは、晴れて司法修習生となるかと思いますが、そもそも司法修習とは一体どういうものなのでしょうか?

「法曹になるための研修期間」

このように、なんとなくのイメージしか理解されていない方も多いのではないでしょうか。そのような方には、ぜひこの記事を最後まで読んでいただき、充実した修習生活を送ってもらえると嬉しいです。

今回は、特に迷う方が多くいらっしゃると思われる修習地選びについて、解説していきたいと思います。

目次

修習の種類と修習地

まず、前提として、いわゆる「修習地」といっても、修習の時期や内容に応じて、複数の場所に行く必要があることを理解しておくことが重要です。

令和6年度の場合は、以下のように区分されています。

①導入修習

期間:令和6年3月21日(木)から4月12日(金)まで
場所:司法研修所(埼玉県和光市)

②分野別実務修習

期間:令和6年4月16日(火)から11月20日(水)まで
場所:指定された実務修習地の裁判所、検察庁及び弁護士会

③集合修習

期間:令和6年11月下旬~令和7年1月中旬
司法研修所(埼玉県和光市)

④選択型実務修習

期間:令和7年1月中旬~2月下旬
場所:指定された実務修習地の裁判所、検察庁及び弁護士会

このように、「①導入修習」と「③集合修習」は必ず司法研修所で行うものとされているため、いわゆる「修習地」選びによって決まるのは、「②分野別実務修習」と「④選択型実務修習」の期間に滞在する場所ということになります。

※注意

なお、以上のうち③と④の期間は、実務修習地が東京、立川、横浜、さいたま、千葉、大阪、京都、神戸、奈良、大津、和歌山のいずれかである場合のもので、それ以外の実務修習地の場合は③と④の先後関係が逆転することになります。

修習希望地

次に、実務修習地がどのように決定されるのかを見てみましょう。

修習に申し込む際には、「修習希望地」を選択することができます。ただし、あくまで司法研修所長が決定するものとされているため、その際の参考情報とするものに過ぎず、希望通りの修習地に決定されるとは限りません。

さて、こうした修習希望地の選択にあたっては、令和6年度の場合について見ると、以下のようなルールがあります。

  • 第1希望から第6希望まで選択する
  • 第1希望から第4希望までについては、1群から2箇所までしか選択できない
  • 第5希望及び第6希望については、必ず3群から選択する
  • 希望地がない場合は一任する

1群

東京、立川、横浜、さいたま、千葉、宇都宮、静岡、甲府、大阪、京都、神戸、大津、名古屋、福岡、仙台、札幌

2群

水戸、前橋、長野、新潟、奈良、和歌山、津、岐阜、金沢、広島、岡山、熊本、那覇、福島、高松

3群

福井、富山、山口、鳥取、松江、佐賀、長崎、大分、鹿児島、宮崎、山形、盛岡、秋田、青森、函館、旭川、釧路、徳島、高知、松山

このように、規模や人気度に応じて割り振られた全国の修習地をルールに従って第6希望まで選択することになります。

修習地選びの視点〜3つのF〜

それでは、肝心の修習地選びについて、どのように決めたらいいでしょうか。

既にいろんなサイトで紹介されていたり周りの先輩法曹から聞いていたりするかもしれませんが、ここでは筆者の独断と偏見により、3つの『F』という観点から見ていきたいと思います。

Fun 思う存分楽しむ

1つ目は、何といっても試験のストレスから解放されて合格の喜びにあふれた、人生で一度きりの修習生活を楽しむという観点です。

これを重視する人は、自分のこれまでの生活圏とは離れた地域で、充実した日々を送れるように、リゾート地や田舎の修習地を選ぶといいかもしれません。

Future 将来を考える

2つ目は、やはり修習期間はプロの法曹になるための最後の準備期間ですから、将来を考えて堅実に場所を選ぶという観点です。

たとえば、修習中の就職活動がしやすい地域や将来働こうと考えている地域を選んだり、検察官や裁判官志望の方はより手厚く先輩方から指導が受けられるようにそれほど人数の多くない修習地を選んだりすることが考えられます。

Family 家族と共に過ごす

3つ目は、修習生とはいえ結局これまでの生活の延長に過ぎないのですから、家族と一緒に暮らせることを重視するという観点です。

パートナーやお子さんと一緒に暮らす場合や受験中にかかった経済的負担を考慮して修習期間中の費用を少しでも抑えるために実家から通う場合などが考えられるでしょう。

なお、希望地に関しては、特別の理由として

  • 配偶者(内縁の配偶者・修習終了までに婚姻する予定の婚約者を含む。)・子との同居希望
  • 親族の介護
  • 経済的事情

などを申出ることが認められています。

まとめ

以上の通り、修習地は必ずしも希望通りに決まるとは限りませんが、充実した修習生活が送れるよう、ぜひ自分なりの軸を見つけて、後悔のないように選んでみてください。

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