法律事務所におけるWEB集客方法には様々なものがありますが、この記事では特に主要な以下の方法を比較していきます。
- リスティング広告
- ポータルサイト
- SEO
「法律事務所の集客方法に興味がある」という方はぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告
リスティング広告とは、Googleなどの検索結果に連動して表示される広告のことです。例えば、「弁護士 無料相談」と検索した場合に、以下の赤枠内に表示されているものがリスティング広告にあたります。
広告費を支払えば、SEOをしなくても検索結果に上位表示される点が最大の魅力といえます。リスティング広告についての詳細は、法律事務所のリスティング広告をご覧ください。
リスティング広告の特徴は…
評価軸 | 目安 |
難易度 | ★★★☆☆ 想定した問い合わせを集めるには試行錯誤が必要 |
必要な知識 | ★★★★☆ ・リスティング広告の設定方法 ・運用方法 ・キーワードの選定方法 ・広告文の作成方法 など |
費用 | 広告費は予算により決定 LPなどを外注する場合はその費用もかかる |
効果が出るまでの期間 | 早くて当月内 |
メリット | ・短期間で集客できる ・検討度合いが高い見込み客を狙える ・問い合わせの量を調整できる |
デメリット | ・相談の量や質を上げるには試行錯誤が必要 ・毎月広告費がかかる ・運用に工数がかかる |
狙ったキーワードに対して上位表示が可能なため、すぐに集客をしやすいものの、費用対効果の高い運用をするためには試行錯誤が必要です。
継続的に集客をするには毎月広告費がかかるという点はネックですが、具体的にいくら払わなければならないという決まりはありません。小額からはじめて試行錯誤をすることで、運用方法を洗練させられます。
「このKWからの問い合わせは質が高いな」
「広告文をこう書き換えたら問い合わせが増えたな」
といった発見が得られやすいので、長く運営することで独自の知識を得ることも可能です。
広告運用をされたことが無い方も、例えば以下のような本を読めば比較的とっつきやすいかと思います。
【リスティング広告が向いている方】
- ・比較的短期間で集客力を強めたい方
- ・時期に応じて集客力を調整したい方
- ・運用のための工数を割ける方 など
ポータルサイト
ポータルサイトとは、集客を目的として作られたサイトのことです。有名どころで言えば、弁護士ドットコムや弁護士ナビシリーズ、ココナラ法律相談などがあげられます。
評価軸 | 目安 |
難易度 | ★★☆☆☆ はじめるのは簡単だが、サイトや時期によって費用対効果が異なる |
必要な知識 | ★★☆☆☆ Web集客の基本的な知識があると担当者に質問をしやすい コピーライティングができると問い合わせを集めやすい |
費用 | 無料~10万円前後 |
効果が出るまでの期間 | 早くて当月内 |
メリット | ・勉強や運用に工数をかけなくてよい ・webでの集客力がすでに強い ・自力で集客するよりもお金がかからない場合も |
デメリット | ・毎月広告費がかかる ・費用対効果が時期によって変動する ・雑多な相談もある |
勉強や運用に時間をかけずに集客できる点が大きなメリットです。集客に時間をかけずに済むので、本業に集中できます。また、ポータルサイトの運営会社はすでにWEB集客の知識を有しているため、リスティング広告やSEOを自力で頑張るときほど試行錯誤は必要ないでしょう。
一方で、ポータルサイトや時期などによって問い合わせの量と質が変動する点は留意しておかなければなりません。大きく利益を出せる時期もあれば、広告費を払い続けているのに受任ができないといったことも起こり得ます。
ポータルサイトを利用する際は、問い合わせの内容など、情報を担当者と共有することで、集客の精度を上げていくことが大切です。
もちろん、「お金を払っているのに…」と思われるのはごもっともです。
しかし、以下の表にもある通り、2019年の弁護士数は2004年の約2倍となっています。
引用元:日本弁護士連合会
これに対して日本人の人口は増えているわけではないので、弁護士業界での競争はより激しくなっていくのではないでしょうか。
集客において差別化につながるポイントを見出せれば、事務所にとっても長期的な恩恵となるかと思います。
【ポータルサイトが向いている方】
- ・WEB集客をはじめてみたいが、集客に時間をさけない方
- ・手軽に集客力を強めたい方
- ・ポータルサイトの担当者と情報を共有できればベター
SEO
SEO(Search Engine Optimization)とは、Googleなどの検索結果に対して、自身のホームページを上位表示させるための施策のことをいいます。
評価軸 | 目安 |
難易度 | ★★★★☆ 当記事内の方法の中ではもっとも手間がかかる |
必要な知識 | ★★★★☆ SEO コンテンツマーケティング アクセス解析 ライティング など |
費用 | 無料。必要に応じて外注費や人件費 |
効果が出るまでの期間 | 1年程度 |
メリット | ・正しい方法で継続できれば、毎月無料で問い合わせを集め続けられる ・狙ったユーザー層に対してピンポイントで訴求できる ・WEB集客において他の事務所と差別化を図れる |
デメリット | ・結果が出るまでに時間と手間がかかる ・コンテンツマーケティング関連の知識が必要 ・外注や雇用をするならその費用も必要 |
SEOの場合は効果が出るまでに愚直にコンテンツを作り続けなければならない上に、ある程度の知識が必要になってきます。しかし、一度アクセスが集まれば、ある程度安定して集客をできるようになります。
ここまでくると、毎月固定で広告費がかからないため、リスティング広告やポータルサイトと比べて魅力的な選択肢となってきます。
特に20代~40代の若い世代は、商品やサービスを利用する際に検索エンジンを利用することも多く、消費者が意思決定をする初期の段階で認知される点は大きなメリットです。
【SEOが向いている方】
- ・長期的に費用対効果のいい集客方法を確立したい方
- ・SEOに工数や人件費などを割こうと思える方
まとめ
上記では、法律事務所における主要なWEB集客方法を比較してきました。どれか一つで安定して集客するのは簡単ではないため、できればいろいろな方法を試してみてみるとよいのではないでしょうか。
例えば、最初はリスティング広告を強めて、SEOが上手くいき次第リスティング広告を弱めるといった方法もよいかと思います。
他にもyoutubeやSNSによる集客があり得るかと思いますが、筆者は法律事務所におけるこれらの方法を試したことがないため、この記事では除外しました。
「SNSでこんな相談が来たよ」など、もしご経験のある先生がいらっしゃいましたら、Twitterなのでご感想をお聞かせいただけると幸いです。